骨壷ができるまで
1.混ぜる
原料は水・粘土・珪酸ソーダと少ないのですが、これらを混ぜる比率を 納得のいくものにするのに大変苦労しました。 粘土は「瀬戸もの」の故郷、愛知県瀬戸市から取り寄せたものを使用しています。 最初は固い粘土を砕きながら混ぜるので機械を使用しますが、少し粘土が やわらかくなったら後は手作業です。 意外に力を使います。 一晩以上寝かすことで水と土がしっかりなじみます。
2.型を取る
 蓋と本体とで別々に粘土を型に流し込み、空気を抜きます。 不純物が入らないようしっかり蓋をして日陰に2〜3時間置きます。 時間は天候によって調整します。 外側が固まったら厚みをみて中身を流しだし、少し時間を置くと きれいに型から取り出すことが出来ます。
3.形を作る
 まだやわらかいうちに縁を削りましたら、壺の表面や内側を滑らかにしていきます。 地道な作業ですが大切な工程なのでゆっくり丁寧に時間をかけて やっています。 全体が滑らかになったら自然乾燥させます。
4.仕上げ
 乾燥したら後は「須恵焼窯元 松井製陶所さん」にご協力いただき、焼きます。
焼成(1260℃)にもかかわらず、通気性・通水性があり、 骨壷の中に水が溜まることがありません
5.絵付け
 絵付け方法については企業秘密ですが基本的にはどんな絵でも絵付けすることが可能です。 最近は大切なペットの写真や、故人が寂しくないようにと思い出の写真などを絵付けされる方が たくさんいらっしゃいます。
オマケ
 骨壷はなんとなく縁起の悪いものに思われがちですが、生前に骨壷を用意することはもともとごく当たり前の風習らしく、 地方によっては赤ちゃんが産まれた時に長寿の祈願として骨壷を贈るところもあるくらいなんです。
骨壷ができるまで
須恵焼窯元 松井製作所